はじめのGit入門講座①Gitの概要と基本手順について説明します!

プログラミング

今回は、ソフトウェア開発で使用されるGitについて説明します。

以前のブログでTerraformについて説明しましたが、このプロジェクトでGitを使用しています。Gitを使用することで、チーム開発が行いやすくなるので、まだ使ったことがない人は、是非使用を検討してみてください。

また、Gitはファイルのバージョン管理も行うことができるので、とても便利なツールです。

今回、このGitについて、概要と基本手順について説明します。

是非最後まで御覧ください!

Gitの概要

Gitとは

Gitとは分散バージョン管理システムです。分散バージョン管理システムとは、複数人で作成したファイルを世代管理できるシステムです。

例えば、チームで同じファイルを編集しているとします。Aさんが編集したファイルを、次にBさんが編集したとします。その後、Bさんが編集した部分が間違っていることが分かり、Aさんが編集した状態に戻したい場合、Gitを使用していれば簡単に戻すことができます。

このように、Gitは複数人で同じファイルを編集作業する際、とても便利です。Gitは、主にソフトウェア開発の現場で使われています。

Gitの特徴

Gitの主な特徴は5つです。

  • 各バージョンに、作成日時や作成者、編集内容等の付随情報を記録できる
  • 過去のバージョンへ簡単に戻すことができる
  • 2つのバージョンの比較ができる
  • GitHubにファイルのバックアップを取得できる
  • チームで簡単にソフトウェア開発ができる

このようにGitには様々な特徴があります。

Gitのインストール方法

GitをMacにインストールする際は、Homebrewを使用します。Homebrewについては、以前「はじめのTerraform入門講座①」の「Terraformのインストール方法」で説明していますので、ご参照ください。

Homebrewを使用してインストールする方法(Mac)

「ターミナル.app」で下記コマンドを実行します。

brew install git

Gitが正常にインストールされているかは、下記バージョンを表示するコマンドで確認できます。

git --version

正常にインストールされている場合は、下記画面のようにバージョンが表示されます。

バージョン表示

インストーラーを使用してインストールする方法(Mac)

Macでインストーラーを使用してGitをインストールする場合、下記URLからダウンロードできます。

・Download for macOS
https://git-scm.com/download/mac

上記URLの「Binary installer」下の「installer」をクリックすると、ダウンロードサイトが開きます。

Macインストール1

その後、ダウンロードサイト内、「Download」を選択するとインストーラーイメージがダウンロードされます。

Macインストール2

イメージファイルを開いて、「.pkg」形式のインストーラーをダブルクリックしてインストールします。

Git_Macインストール3

インストーラーを使用してインストールする方法(Windows)

WindowsでGitをインストールする場合、下記URLよりOSのビット数に合わせてインストーラーをダウンロードします。EXE形式のファイルがダウンロードされるので、実行してインストールします。

・Download for Windows
https://git-scm.com/download/win

Git_Winインストール1

GitHubの概要

GitHubとは

GitHubとは、Web上でファイルのバージョン管理ができるサービスです。主にソフトウェアのソースコードを管理することで使用されています。GitHubにソースコードを共有することで、チーム開発時、Aさんは登録機能、Bさんは削除機能等、別々の開発を行うことができます。

GitHubの特徴

GitHubの主な特徴は、下記3つです。

  1. 分岐して開発可能
  2. メインコードの上書きは承認制
  3. 簡単にコード結合

1.分岐して開発可能

GitHubには、「フォーク」という機能があり、1つのプロジェクトを複数人で分岐して開発することができます。分岐した際、他のメンバーが開発している部分は、触らずに開発することができます。誤って、メンバーが開発した部分を消したりするミスを防ぐことができます。

2.オリジナルコードの上書きは承認制

プルリクエストという機能を使用すれば、自分が開発したコードを、メインコードの所有者に上書きリクエストすることができます。上書きは承認制なので、二重チェックすることができます。

3.簡単にコード結合

マージという機能を使用して、プルリクエストされたコードを、メインコードの所有者が自分のコードに結合することができます。

Gitを使用する上で必要な専門用語

  • リポジトリ
    フォルダやソースコードの状態を保存する場所
  • ローカルリポジトリ
    ユーザーが利用する、ローカルのリポジトリ
  • リモートリポジトリ
    GitHub等のネットワーク上にあるリポジトリ
  • コミット
    ファイルの追加や変更をリポジトリに保存すること
  • プッシュ
    ファイルをリモートリポジトリにアップロードすること
  • ブランチ
    オリジナルコードから分岐すること
  • プライベートリポジトリ
    特定のメンバーだけと共有するリポジトリ
  • パブリックリポジトリ
    誰にでも公開されているリポジトリ

フォークとブランチの違い

フォークとブランチの違いについて説明します。

フォークは、別名クローンと呼びます。メインコードのクローンを作成することで、フォークしたコードは独立して存在しています。また、ブランチしたコードもクローンします。個人開発する場合によく使用します。

ブランチは、メインコードの分岐です。メインコードと依存関係にあります。ブランチの場合は、他のブランチは含まず、あくまでメインコードを分岐するだけです。チーム開発する場合によく使用します。

このように、フォークはメインコードのクローンから独自で開発する場合に使用し、ブランチはメインコードを分岐してチームで同じソフトウェアを開発するときに使用します。

GitHubのアカウント作成方法

GitHubのアカウント作成は、下記URLより作成できます。英語表示ですが、Google翻訳等を使用すれば日本語表示で作成できます。

・GitHubアカウント作成
https://github.com/signup?ref_cta=Sign+up&ref_loc=header+logged+out&ref_page=%2F&source=header-home

GitHubのサービスは、一部有料もありますが、基本無料で使用できるサービスです。無料で使用できますが、個人が作成できるアカウントは1つまでと利用規約で定められています。

Gitの基本手順(Macの場合)

Gitの基本手順に説明します。

今回はローカルリポジトリのテキストファイルをGitHubのパブリックリポジトリに、アップロードする方法を説明します。
手順は全8ステップです。

  1. GitHubアカウントの設定
  2. GitHubにリポジトリ作成
  3. フォルダとファイルの作成
  4. Git初期化
  5. ファイルの追加
  6. Gitに追加・変更したファイルを登録
  7. GitHubのリポジトリ情報をローカルに追加
  8. GitHubのリモートリポジトリに変更を反映

1.GitHubアカウントの設定

GitHubアカウントの設定を「ターミナル.app」から行います。下記2コマンドを1つずつ実行してください。「username」と「mail@example.com」は自分の「ユーザーネーム」と「メールアドレス」に置き換えてください。

git config --global user.name username
git config --global user.email mail@example.com
GitHub設定

正常に設定がされているかは、下記コマンドで確認することができます。

git config -l
確認画面

2.GitHubにリポジトリ作成

GitHubにリポジトリを作成します。自分のアカウントページの左上にある「New」を選択します。

リポジトリ作成1

「Repository name」に半角英数記号で任意の名前を入力します。その他の設定は、全て初期設定です。最後に、「Create Repository」をクリックします。

リポジトリ作成2

正常にリポジトリが作成されると、Gitの手順が記載されたページが開きます。

リポジトリ作成3

3.フォルダとファイルの作成

MacのホームフォルダにGit用フォルダとファイルを作成します。今回はコマンドで作成しますが、GUIで作成しても構いません。

下記3コマンドを1つずつ実行します。

mkdir ~/testgit
cd ~/testgit
touch text.txt
フォルダとファイル作成1
フォルダとファイル作成2

4.Gitの初期化

Gitの初期化を行います。ターミナルで下記コマンドを実行します。

git init
Git初期化

5.ファイルの追加

Gitシステムにファイルを追加します。今回は、作成した「text.txt」を追加します。下記コマンドを実行します。

git add text.txt
Gitにファイルの追加

6.Gitに追加・変更したファイルを登録

Gitに追加・変更したファイルを登録します。下記コマンドを実行します。「”(ダブルクォーテーション)」の間に変更内容等を追記し、他のメンバーでも何を行ったかわかるようにコメントを入力します。ダブルクォーテーションの間は、日本語(全角)が使用できます。

git commit -m "text.txtを追加"
Gitにファイルの登録

7.GitHubのリポジトリ情報をローカルに追加

GitHubで作成したリポジトリ情報をローカルに追加します。下記コマンドを実行します。なお、「username」と「testgit」の部分は、GitHubにリポジトリを作成した時の「ユーザーネーム」と「リポジトリ名」に置き換えてください。

git remote add origin https://github.com/username/testgit.git
リポジトリ情報をローカルに追加

8.GitHubのリモートリポジトリに変更を反映

GitHubのリモートリポジトリに変更を反映します。下記2つのコマンドを1つずつ実行してください。

最初のコマンドは、メインブランチを選択しています。次のコマンドでローカルリポジトリのファイルをリモートリポジトリのメインブランチにアップロードしています。

git branch -M main
git push -u origin main
リモートリポジトリに追加

最後に、GitHubに正常にファイルが追加されたか確認します。GitHubに作成したリポジトリを選択します。

GitHub登録後

このように、Gitを使用することでローカルで作業した内容をGitHubを使用してバージョン管理することができます。

まとめ

今回は、下記3点について説明しました。

  1. Gitの概要
  2. GitHubの概要
  3. Gitの基本手順(Macの場合)

Gitを使用すると、ソースコードを共有でき、また複数人で共有することができます。今回説明した基本手順は、一般公開しているリポジトリですが、実際ソフトウェア開発する際は、プライベートリポジトリでブランチを分けて作成します。

その方法については、また別のブログでご紹介します。

これからも、Macのシステムエンジニアとして、日々、習得した知識や経験を発信していきますので、是非、ブックマーク登録してくれると嬉しいです!

それでは、次回のブログで!

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