今回も、前回に引き続き、「Google Associate Cloud Engineer」認定取得の勉強におけるアウトプット内容となっています。
将来、「Google Associate Cloud Engineer」認定取得を目指している方向けに、ぴったりの内容となっています。
今回から3回に分けて、「Google Compute Engine(GCE)」について説明します!
Compute Engineとは
Compute Engineとは、Googleが提供している仮想マシンサービスです。
仮想マシンとは、1つの物理サーバで複数の仮想OSを動かすことができるものです。昔は、1台の物理サーバでは、1つのOSしか動かすことができませんでしたが、現在は、1台の物理サーバで複数の仮想サーバを起動して、まるで複数のサーバがあるかのように使用することができるようになりました。
Google Compute Engineは、この技術を使用し、物理サーバをいつくかの仮想マシンに分割して貸し与えるサービスです。
GCEのメリットは、実際の物理サーバを導入するより、費用を抑えることができる点です。
GCEは、サーバをオンデマンド(必要に応じて)で使用できるサービスです。
VM(Virtual Machine)
VMとは、Virtual Machineの略称で、仮想マシン(仮想サーバ)のことをいいます。
VM(仮想マシン)を使用すると、1台の物理サーバで、
- ファイルサーバ
- データベースサーバ
- アプリケーションサーバ
- 業務サーバ
等、複数の仮想サーバで個別の機能を動かすことができます。
通常、物理サーバは、1つのOSで様々なソフトウェアが動作しています。その中のソフトウェア1つに問題があった場合、そのソフトウェアが原因で、サーバ自体に不調が生じる可能性があります。そうなった場合、1台のサーバで上記サーバ機能をもたせていた場合、全てが停止してしまう可能性があります。
しかし、仮想マシンを使用した場合、たとえ、1つの機能サーバに問題が生じても、他のサーバを停止する必要がありません。
また、仮想マシンを使用することで、1台の物理マシン上で複数の機能サーバを動かすことができるので、コストを抑えることもできます。
逆に、デメリットとしては、物理マシン自体に問題が発生した場合、例えば、内臓のSSDに問題が発生した場合、全ての仮想マシンを停止する可能性があります。
以上のことから、Google Cloud Platformが提供している仮想マシン(VM)は、同じVMを複数の物理マシンで動かすことで、1つの物理マシンに問題が発生したとしても、他の物理マシンで動作しているVMに移行することで、機能を停止することなく使用することができます。
マシンタイプの種類
Google Cloud Platformが提供しているVM(仮想マシン)には、複数の種類があります。表にまとめたものが下記になります。
種類 | 用途 | スペック内容 |
コスト最適化(E2) | ・ウェブサービス ・開発、テスト環境 | 最大16個のvCPUと128GBのメモリ |
汎用(N2及びN2D) | ・エンタープライズアプリケーション ・中規模データベース ・ウェブとアプリのサービス | ・N2は「Intel CPU」、N2Dは「AMD CPU」を使用 ・CPUの自動アップグレード対応で、新CPUがリリースされると、自動で更新 |
コンピューティングの最適化 (C2) | ・EDA ・HPC ・科学的モデリング | CPUのパフォーマンスが高い |
メモリの最適化(M2) | ・最大のインメモリ ・リアルタイムデータ分析 ・インメモリキャッシュ | 最速、最新のメモリ技術を利用。メモリの容量単価も最安 |
アクセラレータの最適化(A2) | ・ML ・HPC ・大規模な並列計算 | 高性能なGPU搭載 |
ライブマイグレーション
ライブマイグレーションは、仮想マシンが動作している状態で、同じゾーン内の他のホストに仮想マシンを移行(マイグレーション)する機能です。
ライブマイグレーションするきっかけとして、
- ホストハードウェアのメンテナンス時
- データセンターのメンテナンス時
- セキュリパッチのインストール時
- ホストOSにおける記録媒体のパーティション変更時
- ホストマシンのハードウェア障害時
等があります。
ライブマイグレーションができないVMタイプがあり、下記になります。
- Confidential VMs
- GPUが接続されているVM
- Cloud TPU
- プリエンプティブル VM
- Spot VMs
VM種類の詳細について、今後別のブログで説明します。
プリエンティブルVM
プリエンティブル(Preemptible)は、「先取可能な」という意味になります。
GCPにおけるプリエンプティブVMは、Compute Engineにおける余剰の容量を利用する機能です。必ずしも利用できるものはありませんが、標準のVMより60〜91%の割引で利用できるメリットがあります。
ただし、下記制限事項があります。
- Compute Engineが自動で停止する可能性有り
- 最大24時間しか利用できない
- 常に利用できる保証はない
- ライブマイグレーションができない
- メンテナンスの際、自動再起動しない
使用用途
- バッチ処理
- 化学や統計等のシミュレーション
- 機械学習等の高スループットのコンピューティング向け
- 失敗してもリトライできすスクリプト
作成コマンド
gcloud compute instances create vm001 --preemptible
※vm001が「vm名」
スポットVM
スポットVMは、「プリエンプティブVM」の最新バージョンです。どちらも、サービスは提供されていますが、違いが1点あります。それは、
最大使用時間制限がない
という点です。
「プリンティブVM」は、最大24時間までしか利用できない制限がありましたが、スポットVMには、最大時間制限はありません。しかし、そのほかの制限事項は一緒なので、Compute Engine側(Google側)で自動で停止することがあります。
まとめ
今回は、Compute Engineに関して下記5点について説明しました。
- Compute Engineとは
- VM(Virtual Machine)
- マシンタイプの種類
- ライブマイグレーション
- プリエンティブルVM
Compute Engineは、物理サーバ上で複数の仮想サーバを動かす機能です。また、複数のマシンタイプや冗長化に関する機能があります。GCPの基本的な機能なので、しっかりと理解しておきましょう!
これからも、Macのシステムエンジニアとして、日々、習得した知識や経験を発信していきますので、是非、ブックマーク登録してくれると嬉しいです!
それでは、次回のブログで!