今回のブログは、Professional Cloud Network Engineer認定取得講座15回目です!今回は、「模擬試験から重要項目をピックアップして説明します! 〜その拾〜」です!
今回も、「Professional Cloud Network Engineer」認定資格の模擬試験から、私がピックアップした重要項目について説明します。模擬試験については、下記URLから受験することができます。
Professional Cloud Network Engineer 模擬試験
是非、最後までご覧いただけると嬉しいです。
中央化アーキテクチャ
中央化アーキテクチャとは、ネットワークアプライアンス(ファイアウォール、VPN、IPS/IDS、Webフィルタリングなど)を1つの場所に集約するアーキテクチャです。これにより、ネットワークの可視性と制御を向上させ、運用コストを削減することができます。
Google Cloudでは、中央化アーキテクチャを導入する際に、次の2つの選択肢があります。
- 専用ハードウェアを使用する
専用ハードウェアを使用する場合は、Google CloudのVMインスタンスにネットワークアプライアンスをインストールします。この方法は、パフォーマンスとセキュリティの要件が厳しい場合に適しています。
- 仮想マシンイメージを使用する
仮想マシンイメージを使用する場合は、Google CloudのVMインスタンスをネットワークアプライアンスの仮想マシンイメージで起動します。この方法は、初期導入コストを抑えたい場合に適しています。
専用ハードウェアのメリット・デメリット
専用ハードウェアのメリット・デメリットは、以下の通りです。
専用ハードウェアを使用するメリット
- パフォーマンスとセキュリティが向上する
- 専用のハードウェアに最適化されたネットワークアプライアンスを使用できる
専用ハードウェアを使用するデメリット
- 初期導入コストが高い
- 運用管理が複雑になる可能性がある
仮想マシンのメリット・デメリット
仮想マシンのメリット・デメリットは、以下の通りです。
仮想マシンイメージを使用するメリット
- 初期導入コストが低い
- 運用管理が容易
仮想マシンイメージを使用するデメリット
- パフォーマンスとセキュリティが専用ハードウェアに劣る可能性がある
- ネットワークアプライアンスの種類が限定される可能性がある
中央化アーキテクチャは、ネットワークの可視性と制御を向上させ、運用コストを削減する効果的な方法です。Google Cloudでは、専用ハードウェアと仮想マシンの2つの選択肢を提供しており、それぞれにメリットとデメリットがあります。
企業は、自社のネットワーク環境や要件に合わせて、適切な選択肢を選択する必要があります。
コネクションドレイン
コネクションドレインは、情報通信などでデータを受け取り、処理し、その後にデータを出力する役割を持つ部分のことを指します。
具体的には、データがあるデバイスやプログラムから送信され、別のデバイスやプログラムに受け取られる際に、そのデータを受け入れて一時的に保存し、必要な処理を行った後、新しいデバイスやプログラムに送信するのがコネクションドレインの仕事です。このプロセスを通じて、データが効率的に送受信され、情報の流れが制御されます。
例えば、ウェブサーバーからのリクエストがデータベースに送信され、データベースが情報を取得してウェブサーバーに応答する場合、データベースがコネクションドレインの一部となり、データの受け渡しや処理を担当します。これによって、ウェブサーバーとデータベース間の通信がスムーズに行われ、ユーザーがウェブサイト上で情報を取得できるようになります。
Google Cloud の負荷分散のコネクションドレイン機能は、ロードバランサからバックエンドインスタンスへの既存の接続を終了させる機能です。この機能を使用すると、バックエンドインスタンスをメンテナンスモードに移行したり、インスタンスを削除したりする際に、既存の接続を安全に終了させることができます。
接続ドレインのタイムアウトは、バックエンドサービスのすべてのバックエンドに適用されます。タイムアウトは、秒単位で指定します。0を指定すると、接続ドレインが無効になります。
接続ドレインの動作は、以下のとおりです。
- バックエンドインスタンスがメンテナンスモードに移行または削除されると、ロードバランサは新しい接続をそのインスタンスに送信しなくなります。
- 既存の接続は、タイムアウトになるまで維持されます。
- タイムアウトになると、ロードバランサは既存の接続を終了させます。
接続ドレイン機能を有効にするには、ロードバランサのバックエンドの構成で「コネクションドレインのタイムアウト」を指定します。
まとめ
コネクションドレインのまとめは以下の通りです。
- バックエンドインスタンスへの既存の接続を安全に終了させる機能
- バックエンドサービスのすべてのバックエンドに適用されるタイムアウト
- タイムアウトになるまで既存の接続を維持
- HTTP(S)ロードバランサ、L7ロードバランサ、グローバルロードバランサで利用可能
- ロードバランサのバックエンドの構成で有効化
コネクションドレインは、情報通信において重要な役割を果たす概念です。データの受け渡しや処理を効率的に行うことで、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。
コネクションドレインの基本的な概念を理解しておくことで、さまざまな場面で活用することができます。
VPC 設計におけるカスタムモード
Google Cloud の VPC設計において、カスタムモードは、管理者がサブネットと IP 範囲を定義するモードです。本番環境などでは、このカスタムモードの利用がベストプラクティスとされています。
カスタムモードのメリット
カスタムモードのメリットは、以下の通りです。
- より細かなネットワーク制御が可能
- 独自の IP アドレス範囲を指定できる
- サブネットをゾーン単位で作成できる
カスタムモード設計における注意点
カスタムモードの設計上の注意点は、以下の通りです。
- サブネットの IP 範囲は、重複しないように注意する
- サブネットをゾーン単位で作成した場合、ゾーン間で通信するには、ルーティングルールを設定する必要が生じる
- 共通の要件を持つリソースは単一の VPC ネットワークにまとめる
- 複数の作業グループで共有する VPC ネットワークを作成する場合、ネットワークユーザーロールを活用する
- リソースに複数のネットワーク インターフェースが必要な場合は、単一のホストプロジェクトを使用する
カスタムモードの設計を適切に行うことで、セキュリティやパフォーマンスの向上、運用の効率化を実現することができます。
カスタムモード設計におけるベストプラクティス
以下に、カスタムモードの設計における具体的なベストプラクティスをいくつかご紹介します。
- ネットワークを複数のゾーンにまたがって作成する場合、ゾーン間で通信できるように、ルーティングルールを設定します。
- 外部ネットワークと通信するサブネットには、ファイアウォールルールを設定して、必要なトラフィックのみ許可します。
- 機密性の高いデータやサービスは、専用のネットワークに隔離します。
- ネットワークの変更を計画する際は、影響範囲を十分に検討します。
以上、Google Cloud の VPC 設計におけるカスタムモードについて、メリット、注意点、ベストプラクティスを解説しました。
カスタムモードは、本番環境などでは、セキュリティやパフォーマンス、運用の効率化を実現するために、利用が推奨されるモードです。
設計を行う際には、メリットと注意点を十分に理解した上で、適切な設計を行うことが重要です。また、ベストプラクティスを参考にすることで、より安全で効率的なネットワークを構築することができます。
セッションアフィニティ
Google Cloud Load Balancing のセッションアフィニティとは、ユーザーのセッションを同じバックエンドインスタンスにルーティングする機能です。これにより、ユーザーは同じバックエンドインスタンスからサービスを継続的に利用できるようになります。
セッションアフィニティの種類は、以下のとおりです。
- Cookie ベースのセッションアフィニティ:ユーザーのブラウザに保存された Cookie を使用して、ユーザーのセッションを特定します。
- IP アドレスベースのセッションアフィニティ:ユーザーの IP アドレスを使用して、ユーザーのセッションを特定します。
- ヘッダーベースのセッションアフィニティ:ユーザーの HTTP ヘッダーを使用して、ユーザーのセッションを特定します。
セッションアフィニティを有効にすると、以下のメリットがあります。
- ユーザーのパフォーマンスを向上させる:ユーザーは同じバックエンドインスタンスからサービスを継続的に利用できるため、キャッシュやデータベースの読み込みなどの処理を繰り返す必要がなくなり、パフォーマンスが向上します。
- アプリケーションの状態を維持する:ユーザーのセッションを同じバックエンドインスタンスにルーティングすることで、アプリケーションの状態を維持することができます。
セッションアフィニティを無効にすると、以下のメリットがあります。
- スケーラビリティを向上させる:ユーザーのセッションを任意のバックエンドインスタンスにルーティングすることで、負荷を均等に分散させることができます。
- 障害への耐性を向上させる:バックエンド インスタンスの障害が発生した場合、ユーザーのセッションは別のバックエンド インスタンスにルーティングされます。
セッションアフィニティは、アプリケーションの要件に合わせて有効または無効にすることができます。
セッションアフィニティは、ユーザーのパフォーマンスとアプリケーションの状態を維持するために重要な機能です。ただし、スケーラビリティや障害への耐性とのトレードオフがあることを理解しておくことが重要です。
まとめ
本日は下記4点について説明しました。
- 中央化アーキテクチャ
- コネクションドレイン
- VPC 設計におけるカスタムモード
- セッションアフィニティ
これからも、Macのシステムエンジニアとして、日々、習得した知識や経験を発信していきますので、是非、ブックマーク登録してくれると嬉しいです!
それでは、次回のブログで!