今回は、Google Cloudで予算アラートをメールで通知する方法を説明します!
Google CloudやAmazon AWS等のクラウドサービスは従量課金制です。使った分だけ料金が発生します。クラウドを使い始めた頃は、何に料金が発生するのはわからないと思います。今回のブログでは、そんなGoogle Cloud初心者の方に向けて、Google Cloudで使用料金が発生した時にアラート通知する予算アラートの設定方法ついて説明します!
これを知ることで、Google Cloud初心者の方も安心して、クラウドを使い始めることができます。
是非、最後までご覧いただけると嬉しいです。
予算アラートの仕様と手順
今回作成する予算アラートの仕様は下記になります。今回は、Google Cloud初心者の方を対象にしているので、割引やプロモーションを無視して、Google Cloudで少しでも料金が発生したら、それを検知するようにします。今回の目的は、どのような使い方をすると料金が発生するかを理解することです。
- 通知先:組織外のEメールアドレス
- 通知アラート:1,000円を指定値として、1%(10円)、10%(100円)、100%(1,000円)毎にアラート通知を実行
- 割引やプロモーションで割引される料金も対象
予算アラートの作成手順は2ステップです。
- メール通知チャンネルの作成
- 予算アラートと通知チャンネルの紐づけ
1つずつ詳しく説明します。
メール通知チャンネルの作成
まずは、メール通知チャンネルの作成です。Google Cloudの請求先アカウントであれば、初期設定で通知を飛ばすことができますが、今回は、Google Cloudで使用している組織のEメールアドレスではなく、組織外のEメールアドレスに通知を行います。
なぜ、この設定を行うかというと、Cloud Identity Freeの場合、メールサービス(Gmail)は使用せず、Google Cloudを使用するアカウント管理で利用することがあります。その場合、組織のメールアドレスではメールを受信することができません。
今回、私が所有している環境は、Cloud Identity Freeでかつ組織ドメインではメールを使用していない為、組織外のEメールアドレスにアラート通知します。
1.Cloud Monitoringを開く
Google Cloud コンソールでアラート通知を作成するプロジェクト選択します。画面上部の検索窓からMonitoringで検索し、「Cloud Monitoring」を開きます。Monitoringで検索すると、2つ該当しますが、説明に「インフラストクラチャ〜」と記載されている方を選択します。
2.アラートを開く
サイドバーから、アラートを選択します。
3.通知チャンネル作成
通知チャンネルを作成する為、画面上部の「EDIT NOTIFICATION CHANNELS」を選択します。
4.Emailチャンネル選択
Emailの右端にある「ADD NEW」を選択します。
5.Emailチャンネル作成
Emailチャンネルの作成を行います。Email Addressに通知先のEメールアドレスを入力し、Display Nameに名称を入力します。Email AddressはGoogle アカウントである必要はないため、Yahooメールアドレス等フリーメールアドレスでも設定できます。
①Email Address:通知先のEメールアドレス
②Display Name:表示名(任意)
以上で、メール通知チャンネルの作成は終わりになります。表示が英語なだけで、設定自体はいたって簡単です。
予算アラートと通知チャンネルの紐づけ
次は、予算アラートと通知チャンネルの紐づけ方法について説明します。
1.予算とアラートを開く
サイドのメニューバーから「お支払い」→「予算とアラート」を選択します。お支払いの中が表示されない場合は、「お支払い」選択後、サイドバーから「予算とアラート」を選択してください。なお、「お支払い」に関するページは、請求先アカウント等のアカウントが必要になるので、組織で利用しているGoogle Cloudの場合、ロールが付与されていないと開くことはできません。
2.予算を作成
「予算を作成」を選択します。
3.範囲を設定
範囲を設定します。下記を参照して設定してください。なお、今回は、仕様通り、クレジットのチェックを外します。業務で使用する場合、通常はチェックを入れて料金が発生する場合のみアラート通知を行う設定にします。しかし、今回は、Google Cloudのサービスをどのように使用すると料金が発生するのかを学んでほしいので、料金が発生しない場合でも通知を行う設定にしています。
①名前:アラートの名前を任意で設定します。
②期間:月別を選択します。期間は、「月別」、「毎四半期」、「毎年」、「期間を指定(任意期間)」から選択できます。
③プロジェクト:プロジェクトを選択します。通常は、各プロジェクト毎に予算アラートの設定を行います。複数のプロジェットを選択することも可能です。
④サービス:すべてのサービスを選択します。Google Cloudの特定サービスのみを選択することも可能です。
⑤ラベル:今回は設定しません。
⑥クレジット:チェックを外します。業務使用の場合、チェックを入れることが多いです。
4.金額を設定
金額を設定します。「予算タイプ」と「目標金額」を設定後、「次へ」を選択します。
①予算タイプ:指定額を選択します。予算タイプは、「指定額」と「前month’sの費用」から選択できます。前monts’sの費用は、前月の費用を基準にしてアラート設定ができます。この場合、目標金額の設定はできません。
②目標金額:¥1000を設定します。目標金額は任意設定です。
5.アクション
アクションの設定を行います。今回は、目標金額の1%、10%、100%の3段階で設定しますが、予算の割合は任意で設定ができます。
- 予算の割合1;1%、金額1:自動入力、トリガー対象1:実値
- 予算の割合2;10%、金額2:自動入力、トリガー対象2:実値
- 予算の割合3;100%、金額3:自動入力、トリガー対象3:実値
6.通知の管理
通知の設定を行います。今回、通知先は組織外のEメールアドレスにするので、「メール通知アラートを課金管理者とユーザーにメールアラート通知を送信します」のチェックを外します。下記3項目を設定し「SAVE」を選択します。
①モニタリング メール通知チャンネルをこの予算にリンクする:チェックオン
②プロジェクト:Cloud Monitoringで通知先を作成したプロジェクトを選択
③通知チャンネル:作成した通知チャンネル
以上で、予算と通知チャンネルの紐づけは終わりになります。アクションは、複数作成することができますので、初めの頃は、より細かく設定して、無駄な費用が発生しないよう設定することをオススメします。
まとめ
本日は、下記3点について説明しました。
- 予算アラートの仕様
- メール通知チャンネルの作成
- 予算アラートと通知チャンネルの紐づけ
Google Cloud初心者の方は、予算アラートを設定し、どのようなことで料金が発生するかを確認してみてください。私は過去、Cloud Storageでバケットを作成し、その後、他の作業をして、バケットを作成していたことを忘れてしまい費用が発生しました。幸いなことに、プロモーションがあったので、料金は発生しませんでしたが、人間は忘れてしまう生き物なので、予算アラートの設定は、クラウドを使用する上で必須の設定の一つです。
これからも、Macのシステムエンジニアとして、日々、習得した知識や経験を発信していきますので、是非、ブックマーク登録してくれると嬉しいです!
それでは、次回のブログで!