今回のブログは、Professional Cloud Network Engineer認定取得講座17回目です!今回は、「模擬試験から重要項目をピックアップして説明します! 〜その拾弐〜」です!
今回も、「Professional Cloud Network Engineer」認定資格の模擬試験から、私がピックアップした重要項目について説明します。模擬試験については、下記URLから受験することができます。
Professional Cloud Network Engineer 模擬試験
是非、最後までご覧いただけると嬉しいです。
Classic VPN から HA VPN への移行
Google Cloud の Cloud VPN は、オンプレミス ネットワークと Google Cloud の VPC ネットワークを接続するための VPN サービスです。Classic VPN は、従来の VPN プロトコルである IPsec を使用した単一の VPN トンネルで構成されます。一方、HA VPN は、2 つの VPN トンネルで構成される高可用性 VPN サービスです。
Classic VPN から HA VPN に移行するには、次の手順を実行します。
- 移行計画を策定
移行の目的、移行スケジュール、移行方法などを定義します。 - 移行前の準備
移行に必要なリソースや設定を準備します。 - 移行を実行
Classic VPN のトンネルを停止し、HA VPN のトンネルを作成します。 - 移行後の検証
HA VPN のトンネルが正常に動作していることを確認します。
移行手順
- 新しい HA VPN ゲートウェイ、Cloud Router、VPN トンネルを作成します。新しい HA VPN ゲートウェイには、2 つの新しい外部 IP アドレスがあります。
- 新しいトンネルが機能していることを確認し、HA VPN ゲートウェイの構成をチェックして高可用性を確保します。
- Classic VPN ゲートウェイに接続されたトンネルまたはトンネル群を削除します。
- Classic VPN ゲートウェイを削除します。
HA VPN への移行のメリット
HA VPNへ移行するメリットには下記のようなものがあります。
- 高可用性の向上:HA VPN は、2 つの VPN トンネルで構成されているため、1 つのトンネルがダウンしても、もう 1 つのトンネルで通信を継続できます。
- スケーラビリティの向上:HA VPN は、複数の VPN トンネルを作成できるため、トラフィックの増加に合わせてスケールアップできます。
- セキュリティの向上:HA VPN は、2 つの VPN トンネルで構成されているため、攻撃による影響が軽減されます。
Classic VPN から HA VPN への移行を検討している場合は、上記の情報を参考に、移行計画を策定してください。
ネットワークパフォーマンス監査
ネットワークパフォーマンス監査とは、ネットワークのパフォーマンスを定期的に評価し、問題や異常を検出するプロセスです。ネットワークインテリジェンスセンター (NIC) は、Google Cloud が提供するネットワーク監視プラットフォームです。NIC には、ネットワークのパフォーマンスを監視するためのさまざまなツールと機能が用意されています。
- ネットワークトポロジの可視化
ネットワークトポロジを可視化することで、ネットワークの構成や接続関係を把握することができます。これにより、問題が発生した際に原因を特定しやすくなります。
- トラフィック監視
トラフィック監視では、ネットワークを流れるトラフィックの量や種類を測定します。これにより、ネットワークの利用状況を把握し、ボトルネックや異常を検出することができます。
- パフォーマンス指標の分析
パフォーマンス指標の分析では、ネットワークのパフォーマンスを示す指標を分析します。これにより、ネットワークのパフォーマンスが期待通りになっているかを確認することができます。
ネットワークパフォーマンス監査を行うことで、ネットワークのパフォーマンスを向上させ、問題や異常を早期に発見することができます。
具体的には、以下のメリットがあります。
- ネットワークのパフォーマンスを向上させることができます
- 問題や異常を早期に発見することができます
- ネットワークの運用効率を向上させることができます
- ネットワークのセキュリティを向上させることができます
ネットワークパフォーマンス監査は、ネットワークの健全性を維持するために不可欠なプロセスです。
Cloud RouterでBGPを設定する方法
BGPは、インターネット上の異なるネットワークを接続するために使用されるプロトコルです。BGPを使用すると、各ネットワークは、他のネットワークに到達するための経路を学習できます。BGPについては、後で詳しく説明します。
Google CloudのCloud Routerは、オンプレミスネットワークとGCPネットワークを接続するための仮想ルータです。Cloud RouterでBGPを設定することで、オンプレミスネットワークとGCPネットワーク間のトラフィックを動的にルーティングすることができます。
BGPの設定には、次の2つのステップがあります。
- インターフェースの設定
- BGPピアの設定
インターフェースの設定
BGPを設定するには、まず、Cloud Routerに接続するインターフェースを設定する必要があります。インターフェースの設定では、次の情報を指定します。
- インターフェースの名前
- インターフェースのタイプ
- インターフェースのIPアドレス
BGPピアの設定
BGPピアを設定することで、Cloud Routerは、他のBGPルーターと接続することができます。BGPピアの設定では、次の情報を指定します。
- BGPピアのIPアドレス
- BGPピアのAS番号
- BGPピアの認証方法
BGPの設定が完了すると、Cloud Routerは、他のBGPルーターから経路情報を学習し、それらの経路に基づいてトラフィックをルーティングします。
BGP
ここでは、BGPについて説明します。
概要
BGPは、TCPポート179番号でルーター同士が接続し、基本情報を交換してセッションを確立します。 セッション確立後、すべての経路情報を交換し、その後は差分情報のみを交換するか、KEEPALIVEパケットを交換して接続状態を維持します。
BGPの基本動作
BGPの基本動作は、以下5つのステップで動作します。
- TCPコネクションの確立
- 基本情報の交換
- 経路情報の交換(セッション確率直後)
- 生存確認
- 経路情報の交換
1.TCPコネクションの確立
インターネットでルータ同士が通信するには、まずお互いの間でTCPコネクションを確立する必要があります。これは、信頼性の高い通信を行うために必要なことです。
TCPコネクションを確立するには、まず一方のルータから相手側にコネクション確立要求を送ります。相手側のルータはこの要求を受信すると、コネクション確立を許可する応答を送ります。これで、両方のルータ間でTCPコネクションが確立されます。
TCPコネクションを確立するタイミングは、通常は定期的に行うのが一般的です。また、どちらのルータから先にコネクション確立要求を送っても構いません。ただし、同じタイミングで両方のルータからコネクション確立要求が送られた場合は、どちらか一方のセッションのみが採用されます。
採用されるセッションは、ルータIDの大きい方のルータのセッションです。ルータIDとは、ルータごとに割り当てられた識別番号のことです。
一部のルータ製品では、自分からTCPコネクションの確立要求を送らず、相手側からの要求を待つだけに設定できます。これを「PASSIVEモード」と呼びます。このモードに設定しておくと、ルータが起動した直後でも、相手側からの要求が来るまで待って、TCPコネクションを確立することができます。
2.基本情報の交換
2つのルータがインターネットで経路情報を交換するには、まずお互いのことを知らなければなりません。そのため、TCP接続を確立したら、まず基本情報を交換します。
基本情報には、ルータの名前や所在地、どの自治域に属しているかなどの情報があります。この情報は、OPENメッセージという特別なメッセージを使って交換します。
OPENメッセージの交換で問題が発生した場合は、エラー通知のメッセージを送り、TCP接続を切断します。これは、2つのルータが正常に通信できないことを示すためです。
3.経路情報の交換(セッション確率直後)
BGP経路情報の交換には、UPDATEメッセージというメッセージが使われます。このメッセージには、ネットワークの宛先IPアドレス、次のホップとなるIPアドレス、および経路の優先度などの情報が含まれています。
BGPセッションが確立された直後には、両方のルータが持っているすべてのBGP経路情報をUPDATEメッセージで交換します。これにより、両方のルータが、インターネット上のすべてのネットワークの情報を把握することができます。
例えば、東京にあるルータと大阪にあるルータがBGPセッションを確立したとします。この場合、東京のルータと大阪のルータは、それぞれのネットワークに接続されているすべてのネットワークの情報を交換します。これにより、東京のルータは大阪のネットワークに接続されているネットワークの情報を知ることができ、大阪のルータは東京のネットワークに接続されているネットワークの情報を知ることができます。
このように、BGP経路情報の交換により、インターネット上の各ネットワークが、それぞれのネットワークに接続されているすべてのネットワークの情報を把握することができるのです。
4.生存確認
BGPセッションは、ルータ同士がインターネット経由で通信するための接続です。このセッションを維持するために、各ルータは定期的に「生きているか確認」のメッセージを送ります。
このメッセージは、相手ルータが正常に動作していることを示すものです。もしこのメッセージが届かなければ、相手ルータがダウンしていると判断されます。その場合は、セッションを切断して、別のルータに接続を切り替えます。
このように、BGPセッションの生存確認は、インターネットの安定した運用に欠かせない機能です。
5.経路情報の交換
BGPルータは、安定期に入ると、経路情報を定期的に交換します。このとき、交換する経路情報は、変更された部分のみです。つまり、新しい経路が追加された場合や、既存の経路が変更された場合のみ、その情報を交換します。経路の削除情報も、同様に、削除された経路の情報を交換します。
BGPの基本動作を理解することで、インターネットのルーティングの仕組みを理解することができます。
まとめ
本日は下記3点について説明しました。
- Classic VPN から HA VPN への移行
- ネットワークパフォーマンス監査
- Cloud RouterでBGPを設定する方法
これからも、Macのシステムエンジニアとして、日々、習得した知識や経験を発信していきますので、是非、ブックマーク登録してくれると嬉しいです!
それでは、次回のブログで!